低周波治療器

五十肩に低周波治療器は使える?パッドの貼り方と受診の目安

五十肩の肩に低周波治療器のパッドを僧帽筋に沿って左右対称に貼る位置を示した編集用イラスト
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五十肩らしい肩の痛みが続くなかで、家の低周波治療器を使ってみようと思ったとき、最初に迷うのがパッドをどこに貼るかです。

五十肩は病期によって低周波治療器を使ってよい時期と控える時期があり、貼る場所や使うタイミングを間違えると痛みを長引かせることがあります。

この記事では、低周波治療器を使ってよい時期の見分け方から、肩まわりの具体的なパッドの貼り方、避けるべき部位、そして使用を止めて受診を考える目安まで順番に整理します。

五十肩を自己判断する前に確認したいこと

夜間に肩の痛みで目が覚めた中高年の女性が肩に手を当てているセルフチェック場面のイラスト

肩の痛みには、放置してはいけない別の病気も混ざっています。

痛みを緩和させるために低周波治療器を使い始める前に、自分の症状が本当に五十肩の範囲かどうかを一度立ち止まって確認してください。

五十肩の代表的なサインと簡易セルフチェック

五十肩は、中年以降、特に50歳代に多くみられる肩関節周囲炎の通称です。

代表的な症状は、夜中にズキズキ痛んで目が覚める夜間痛と、腕を上げる・後ろに回すといった動作で強く痛む可動域の制限です。

髪を洗う、エプロンの紐を結ぶ、シートベルトを引く、といった何気ない動作で肩がひっかかる感覚が出てきたら要注意といえるでしょう。

次のうち3つ以上あてはまるなら、五十肩を疑う目安になります。ひとつずつご自身の状態と照らし合わせてみてください。

  • 肩の痛みで夜中に目が覚めることが週に何回もある
  • 仰向けで寝ると肩が痛く、横向きになりたくなる
  • 服を着替える動作でズキッと痛みが走る
  • 腕を真上まで上げられない、後ろに回せない
  • 痛みが2週間以上続いている

ただし、当てはまる項目が多くても、それだけで五十肩と決めつけないでください。似た症状を出す別の病気があるからです。

五十肩とまぎらわしい肩の病気

五十肩に似た症状として、腱板断裂があります。腱板断裂は、肩を支える腱が切れる病気で、五十肩とよく間違えられます。

夜間痛や可動域制限が似ているため、家庭用の機器で温めたり電気を流したりしても改善せず、切れた腱がさらに広がることがあります。

強い痛みが数日単位で急に出た、腕に力が入らない、といった症状があるなら、低周波治療器で対処しようとせず、整形外科でまず原因を確かめてください。

五十肩に低周波治療器を使ってよいかの判断基準

五十肩の炎症期・拘縮期・回復期で肩の痛みと腕の動く範囲が変わる様子を示す3段階の図解

家庭用の低周波治療器は、慢性的な肩こりや疲労した筋肉のこりを緩和する目的でつくられた管理医療機器です。

五十肩そのものを治す機器として承認されているわけではありません。低周波治療器を使ってよいかどうかは、症状の強さと病期で決まります。

低周波治療器を使ってよい時期と控える時期

五十肩は、痛みが強い炎症期、動きが硬くなる拘縮期、少しずつ動くようになる回復期と、大きく3つの時期をたどります。

肩に熱感があり、じっとしていてもズキズキ痛む炎症期は、電気刺激よりも安静と冷却を優先してください。この時期に低周波を流すと、かえって痛みが強くなることがあります。

五十肩の病期肩の状態低周波治療器の使い方
炎症期(急性期)じっとしていても痛む・熱感使わず安静と冷却を優先
拘縮期動かしたときに痛む医師相談のうえ短時間から使う
回復期可動域が徐々に広がる筋肉のこわばりをゆるめる目的で使う

痛みが少し落ち着き、動かしたときだけ痛む段階に入ったら、低周波治療器の出番です。周辺の筋肉のこわばりをゆるめる目的で、短時間から様子を見ながら使います

整形外科でリハビリを受けている方は、担当医や理学療法士に「家で低周波治療器を使ってよいか」を必ず一度確認してください。

低周波治療器を使う前に医師へ相談したい人

次のいずれかにあてはまる方は、家庭用の低周波治療器を勝手に使わず、先に主治医へ相談してください。安全のための最低限のラインです。

  • 心臓ペースメーカーや植込み型の医療機器を使っている
  • 妊娠中、または妊娠の可能性がある
  • 血圧に大きな異常がある、糖尿病で神経障害がある
  • 肩の周辺に金属が入っている、皮膚に傷や湿疹がある
  • 体温が高い、感染症で治療中である

ペースメーカーを使っている方については、相談以前の問題として「絶対に使わない」が原則です。誤作動を起こすと命に関わります。

五十肩の肩に低周波治療器のパッドを貼る位置

肩まわりに左右対称にパッドを4枚貼り、首から上と心臓周辺を避けることを示す配置図

痛みが少し落ち着いたら、いよいよパッドを貼っていきます。

ここでは、家庭用低周波治療器の取扱説明書に示されている、肩まわりの基本的な貼付位置に沿って紹介します。

肩へのパッドの基本の貼り方

肩全体が重だるく感じるときは、肩まわりの筋肉に沿って、左右対称にパッドを貼るのが基本です。

目安として、うなじの少し下と、肩甲骨の上の縁のあたりに2枚ずつ、あわせて4枚を貼るイメージです。

  • うなじの少し下:肩の上部にあたる位置に左右1枚ずつ
  • 肩甲骨の上の縁のあたり:肩の後ろ側に沿う位置に左右1枚ずつ
  • 左右対称に配置し、パッド同士は指2本分の間隔をあける

左右の高さを揃えると、電気の流れが均等になり、片側だけ強く感じるのを防げます。

肩の後ろ側にじんわりと重さを感じる方は、肩甲骨の内側の縁と外側の縁をまたぐようにパッドを配置してみてください。前かがみの姿勢で凝り固まった筋肉に届きやすくなります。

五十肩の肩に貼ってはいけない部位

低周波治療器のパッドは、体のどこにでも貼ってよいわけではありません。次の部位には貼らないでください。

  • 首から上(あご、顔、頭、口のまわり)
  • 心臓の周辺と胸の中央
  • 鎖骨の真上、のどぼとけ付近
  • 湿疹や傷、日焼けなど皮膚のトラブルがある部位
  • 体の左右をまたいで内臓を電気が横切る位置

五十肩の場合、痛みが首の付け根まで広がっていることが多く、「首まで貼りたい」と感じがちです。

けれど首から上への貼付は、家庭用低周波治療器の共通の禁止事項です。首の付け根より下、肩まわりの範囲内にとどめてください。

低周波治療器を1回と1日に使ってよい時間の目安

家庭用の低周波治療器は、1回30分ほどで自動的に電源が切れる設計が一般的です。

この自動オフの時間を、そのまま低周波治療器1回の使用時間の上限と考えてください。「まだ物足りないから」と続けて2回、3回と流すのは避けます。

1日の合計時間は、機種の取扱説明書に従って30分または60分までにとどめます。同じ場所に長時間流し続けると、皮膚がかぶれたり、筋肉が過度に疲労したりする恐れも否定できません。

低周波治療器を使うタイミングは、入浴後や就寝前など、体がリラックスしているときが向いています。

低周波治療器の使用を中止して受診を考える目安

肩の不調が続き低周波治療器の電源を切ってスマートフォンで受診予約を取ろうとする男性の挿絵

低周波治療器を使い始めたあと、次のような変化が出たら、その日のうちに使用を止めてください。無理に続けないことが、悪化を防ぐ一番の方法です。

  • 電気を流している間に、貼った場所が強く痛む、しびれる
  • 低周波治療器の使用後に肩の痛みが前より悪化した、腫れてきた
  • 皮膚に赤み、かゆみ、水ぶくれが出た
  • じっとしていても痛みが強くなり、眠れない日が続く
  • 腕にまったく力が入らない、物を持ち上げられない

低周波治療器を1〜2週間使っても肩の状態が変わらない場合や、日常生活に支障が出る痛みが続く場合も、整形外科の受診をおすすめします。

腱板断裂や関節そのものの病気が隠れていると、家庭用の機器では対処できません。夜間痛が2週間以上続いているなら、それだけで受診の理由になります。

よくある質問

Q. 五十肩に低周波治療器は毎日使ってよいですか

痛みが落ち着いた拘縮期・回復期であれば、1回30分・1日60分以内を目安に毎日使ってかまいません。

ただし炎症期に毎日流すと痛みが悪化することがあるため、肩に熱感がある日は休みます。

Q. 五十肩の夜間痛にも低周波治療器は効きますか

低周波治療器はあくまで周辺の筋肉のこわばりをゆるめる機器で、夜間痛そのものを止める目的の機器ではありません。

夜間痛が2週間以上続いているなら、まず整形外科で原因を調べてもらってください。

Q. 首まで痛みが広がっているとき、首にパッドを貼ってよいですか

首から上(あご・顔・頭・口のまわり)への貼付は、家庭用低周波治療器の共通の禁止事項です。

肩の付け根より下、肩まわりの範囲内にとどめてください。

Q. パッドを貼るときの強さ(強度)はどのくらいにすればよいですか

五十肩の拘縮期・回復期では、ピリピリとわずかに感じる程度の弱い強度から始め、不快感のない範囲でゆっくり上げるのが基本です。

強めすぎると患部まわりの筋肉が緊張したり、皮膚がかぶれたりする場合があります。具体的な強度の目安は、使用する機種の取扱説明書で確認してください。

まとめ

五十肩の肩に低周波治療器を使うときは、順番を守ることが何より大切です。次の4つを頭に置いておいてください。

  • 五十肩に似た別の病気ではないかを一度立ち止まって考える
  • 痛みが強い炎症期は無理に流さず、落ち着いてから短時間で使い始める
  • パッドは肩まわりに左右対称、首から上と心臓周辺は避ける
  • 1回30分・1日60分までを目安に、変化を感じたらすぐに中止する

この4つを守るだけで、家庭でのセルフケアはずいぶん安全になります。

とはいえ、家庭用の機器で対処してよいのは、あくまで受診を経て診断がついた範囲の話です。強い夜間痛や急な激しい痛み、腕に力が入らない感覚がある方は、低周波治療器より先に整形外科へ足を運んでください。

肩や首の一般的なパッドの貼り方をもう少し詳しく知りたい方は低周波治療器パッドの貼り方|部位別の場所とコツ完全ガイドも参考になります。

家庭用低周波治療器のしくみや安全上の注意をあらためて確認したい方は低周波治療器の基礎知識|パッドの貼り方・安全な使い方・選び方ガイドを続けてお読みください。

参考情報

運営者
トモ
トモ
低周波治療器専門ブロガー
元工場勤務の37歳。現場作業で痛めた腰を救ってくれた低周波治療器に魅了され、専門ブログ「ビリログ」を開設。現在は大阪で2人の子供を育てる傍ら、数々のセルフケア機器を検証中。実体験に基づいた低周波治療器のレビューなどを本音でお届けします。
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