オムロンの温熱低周波治療器はどう選ぶか。機能差と温熱パッドの手入れ
温熱低周波治療器は、温めてから電気刺激を流す機器です。ふつうの低周波治療器との違いは、この温める工程があるかどうかだけ。
オムロンの現行モデルはどれも温熱と深部モードを備えているため、選ぶ基準は機能差ではなく、本体の大きさと価格になります。
この記事では、しくみ、モデルの選び分け、温熱パッドのお手入れ、そして使ってはいけない条件を順に説明します。
- この記事には、パッドを扱う通販サイトであるRYNEXT+の商品紹介が含まれます
- 本体の機種選びについては、特定の販売店から対価を受けずに書いています
- オムロンの温熱低周波治療器は管理医療機器です。治療中の病気がある方は、機器を使う前に医師へご相談ください

温めてから電気を流すことで、筋肉がゆるんだ状態から始められる

まず、ふつうの低周波治療器と何が違うのかを整理します。
違いは温める工程があるかどうかの1点だけ
ふつうの低周波治療器は、パッドを貼って電気刺激で筋肉を動かし、こりや痛みをやわらげるもの。
温熱低周波治療器では、その前に温める工程が一段階入ります。
温めると血行がうながされて筋肉がゆるみやすくなり、そこへ電気刺激が加わります。ほぐれやすい状態を作ってから始められるのが違いです。
入浴後のほうが体がほぐれやすいのと、考え方は同じです。
温治療コースは、30秒温めて60秒流すことを繰り返す
温治療コースを選ぶと、まず約30秒その場所を温め、次の約60秒を低周波で刺激します。
温める、ほぐす、を繰り返すことで、じっくり進めていく仕組みです。
強さは20段階で調節できます。はじめての方はやさしい段階から試してみてください。
深部モードは、奥の筋肉まで届かせるための周波数
オムロンの温熱低周波治療器には、ふつうの低周波では届きにくい奥の筋肉に向けた深部モード(1200Hzという高めの周波数を使うモード)があります。
腰や関節をじっくりケアしたい方に向いた機能です。ただし現行モデルはいずれもこの機能を備えているため、機種選びの決め手にはなりません。
現行モデルは機能がほぼ同じ。大きさと価格で選び分ける
オムロンから流通している主な温熱低周波治療器は次のとおりです。
表を見ると分かるとおり、治療コースも深部モードも大きな差がありません。
| モデル | 治療コース | 深部モード | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| HV-F312 | 3コース | あり(1200Hz) | 従来からのモデル |
| HV-F313 | 3コース | あり(1200Hz) | HV-F312とほぼ同等 |
| HV-F314 | 3コース | あり(1200Hz) | HV-F312の後継。本体が小型 |
| HV-F321 | 2〜3コース | モデルにより異なる | 機能を絞った新しいモデル |
価格は販売店や時期で動きます。最新の価格はオムロン ヘルスケアストアでご確認ください。
HV-F312とHV-F313は、色ちがいで中身はほぼ同じ
温治療Proコース、温治療コース、低周波治療コースの3つに加え、深部モードを備えたモデルです。
温治療Proコースは15分温めてから15分電気刺激を行うもので、慢性的なこりや強い痛みが気になる方に向いています。
この2機種は機能面がほぼ同じで、色の展開などで分かれています。
HV-F314は本体が小さく、持ち運びや収納がしやすい
HV-F312の後継にあたるモデルで、機能はほぼ同じまま設計が見直されています。
本体サイズ:縦165mm / 横71mm / 厚さ30.5mm / 重さ220g
引き出しにしまいたい方や、旅行先へ持って行きたい方は、この小ささが決め手になります。
HV-F321は機能を絞ったぶん、操作が分かりやすい
2023年10月に発売された、比較的新しいモデルです。
機能を絞ったつくりで、はじめて温熱低周波治療器を使う方や、操作を単純にしたい方に向きます。
他のモデルより手に取りやすい価格帯に置かれています。
- 収納場所が狭い、持ち運びたい → 本体が小さいHV-F314
- はじめての購入で、操作を単純にしたい → HV-F321
- 旧モデルからの買い替えで、使い慣れた操作がよい → HV-F312かHV-F313
温熱パッドは水洗いできない。拭き取りで手入れする

ここは間違えやすいところです。温熱パッドは、ふつうの低周波治療器のパッドと手入れの方法が違います。
内部に熱を伝える構造があるため、水洗いができません。
| やること | やらないこと |
|---|---|
| 毛羽立たない布を軽く湿らせて拭く | 流水をかける、ゴシゴシ洗う |
| 粘着面を上にして自然に乾かす | ティッシュで拭く |
| 約30回を目安に新しいパッドへ替える | 水分を含んだまま使う |
湿らせた布で拭くときは、水を含ませすぎない
粘着力が落ちてきたと感じたときや汚れが気になるときは、ガーゼやふきんなど毛羽立たない布に少量の水を含ませて拭き取ります。
水分を与えすぎると、かえって粘着力が落ちます。軽く湿らせる程度にとどめてください。
流水とティッシュは、どちらもパッドを傷める
流水でゴシゴシ洗ったり、水をたくさんかけたりしないでください。
粘着部分が剥がれるだけでなく、水分を含んだまま使うと機器の故障につながる恐れがあります。
ティッシュも避けてください。細かい繊維が粘着面に張り付き、貼りつきをさらに落とします。
温熱パッドの交換の目安は約30回。洗って延ばすタイプではない
温熱パッドは水洗いで粘着力を戻すタイプではないため、正しく手入れをしても約30回が交換の目安になります。
粘着面が傷んだり、拭いても貼りつきが戻らなくなったりしたら、新しいパッドへ替えてください。

パッド代は月あたりいくらか、試算してみる

本体価格だけを見ていると、あとから消耗品代が気になってきます。先に整理しておきましょう。
オムロン純正の交換パッドは、1組2枚入りで1,000〜1,500円前後が相場です。
パッドを約30回で交換するとして、毎日15分使う場合はおよそ1か月に1回のペース。月あたり1,000〜1,500円という計算になります。
大きな金額ではありませんが、続けるとじわじわ積み上がります。ここで選択肢になるのが互換パッドです。
互換パッドは3種類あり、確かめる点も変わる
互換パッドはひとくくりにできません。大きく分けるとノーブランドの格安品、家電メーカーの互換品、パッド専門ブランドの3つです。
- ノーブランドの格安品:価格は魅力だが、粘着力や素材のばらつきが大きい
- 家電メーカーの互換品:自社の機器に合わせて作られていることが多く、オムロン機器との組み合わせが前提とは限らない
- パッド専門ブランド:素材や試験の情報を公開している製品もある
温熱に対応しているかどうかは、商品ページで必ず確かめてください。温熱非対応のパッドを温熱コースで使わないでください。
低周波治療器用のパッドを扱う通販サイトであるRYNEXT+にも、温熱に対応したパッドがあります。合うかどうかは部位や肌質で変わるため、まず1組で試すのが安全です。
低周波治療器とEMS機器は、狙う神経も目的も違う

電気を流して筋肉を動かすという見た目から、この2つを同じものと考えている方は少なくありません。
| 比べる点 | 低周波治療器 | EMS機器 |
|---|---|---|
| 狙う神経 | 痛みを感じる知覚神経 | 筋肉を動かす運動神経 |
| 目的 | こりや痛みをやわらげる | 筋肉を動かす、運動の補助 |
| 位置づけ | 認証を受けた管理医療機器 | 家庭用・一般用の機器が中心 |
低周波治療器は、国から効能効果が認められた管理医療機器です。医療でも使われる考え方にもとづいています。
この2つを取り違えると、肩こりがつらいときに強いEMS機器を使い、筋肉を余計に疲れさせてしまうことにもなりかねません。
筋肉を動かすことが目的なら、用途に合ったEMS機器を選んでください。くわしくはEMS機器と低周波治療器の違いをまとめた記事で扱っています。
温熱低周波治療器を使ってはいけない人・状況
温熱低周波治療器は医療機器なので、使ってはいけない条件がはっきり決まっています。
次に当てはまる方は、必ず医師に相談してから使用してください。
- ペースメーカーなど体内に植え込んだ医療用の電気機器を使っている方(誤って動くと生命に危険が及ぶ可能性があります)
- 人工心肺など生命の維持に使う医療機器を使っている方
- 心電計など身体に装着する医療機器を使っている方
- 妊娠中の方、悪性の腫瘍が疑われる方、急な炎症がある方
家庭用だから大丈夫と考えず、治療中の病気がある方はかかりつけ医に確かめてから使ってください。
よくある質問
Q. 温熱パッドとふつうのパッドは、入れ替えて使えますか?
温熱コースには、温熱に対応したパッドだけを取り付けます。
対応していないパッドを温熱コースで使わないでください。商品ページで温熱対応の記載を確かめてください。
Q. 温熱パッドは水洗いできないとのことですが、汚れたらどうしますか?
毛羽立たない布を軽く湿らせて、粘着面をやさしく拭き取ります。
それでも貼りつきが戻らなくなったら、回数に関係なく交換の時期です。
Q. 毎日使っても大丈夫ですか?
1か所につき1日1〜2回の範囲であれば、毎日でも構いません。
ただし同じ場所ばかり続けると筋肉が疲れます。翌日に重さが残る日は間隔を空けてください。
Q. 深部モードがある機種を選べば、より強い刺激になりますか?
深部モードは強さではなく、届く深さを変えるための周波数です。
強さは20段階の調節で決めます。痛みを感じるまで上げないでください。
まとめ:機能差は小さい。大きさと価格で決めてよい
オムロンの温熱低周波治療器は、温めてから電気刺激を流す2段階のつくりです。
現行モデルは治療コースも深部モードもほぼ同じなので、機能で悩む必要はありません。
温熱低周波治療器を選ぶなら、収納や持ち運びを重視するならHV-F314、はじめてで操作を単純にしたいならHV-F321になります。
買ったあとに効いてくるのはパッド代です。温熱に対応したパッドかどうかを確かめて選んでください。


なお、RYNEXT+は当サイト(ビリログ)とは別のサイトです。

