低周波治療器

温熱パッドと低周波治療器の違いと、冷えやこりに合わせた使い分け方

温熱パッドの温めと低周波治療器の電気刺激の違いを対比した抽象的な編集向けイラスト
トモ

肩や腰の張りには、市販の温熱パッドも家庭用の低周波治療器も使えます。どちらも貼って使いますが、体への効果は熱と電気の刺激で、まったく違います。

冷えてこわばる日は温めるほうが、奥に残るこりには筋肉を動かすほうが合います。冷えとこりが重なる日には、熱と電気を1台で切り替えられる温熱低周波治療器も選べます。

一方で、温熱パッドは44℃ほどでも長く当てると低温やけどになります。温熱パッドを貼ったまま眠るのも避けてください。

この記事では、次の4点を紹介します。

  • 熱と電気の刺激で、体の中で起きることの違い
  • 冷え・こり・両方が重なる日の使い分けの目安
  • 温熱低周波治療器の3つのコースと使える時間
  • 温熱パッドと低周波治療器に共通する、避けたい使い方

その日の体の状態に合わせて、どれを使えばよいかを選べるようになります。

温熱パッドをすでに使っている人は、温熱パッドの交換周期と、費用を抑える互換パッドの選び方もあわせて読むと費用の見通しが立ちます。

温熱パッドと低周波治療器で体に届くものの違い

熱で温める仕組みと電気刺激で筋肉を動かす仕組みを対比した図解イラスト

温熱パッドと低周波治療器の一番の違いは、体に届けるものが熱か電気の刺激かという点です。同じ肩に貼っても、体の中で起きることは別になります。

まずは2つの道具が、それぞれ何をしているのかを見ていきましょう。

温熱パッドは皮膚の上から熱を届ける

温熱パッドは、皮膚の上から熱を届けて体を温める道具です。体は外から温められると細い血管が広がり、血液が流れやすくなる性質を持っています。

家庭で使う温熱パッドには、主に次の種類があります。

  • 使い捨てカイロのように貼るタイプ
  • 電気で温めるタイプ
  • 電子レンジで温めるジェルタイプ

製品の種類によって温度も使える時間も違うため、使う前にパッケージや説明書の表示を確かめてください。冷えてこわばった肩や腰を、動き出す前に温めたい場面で使いやすい道具です。

低周波治療器は電気の刺激で筋肉を動かす

低周波治療器は、パッドから皮膚へ弱い電気を流し、筋肉を縮めたりゆるめたりする道具です。筋肉がこの動きを繰り返すと、血液を送り出すポンプのような働きが生まれます。

家庭用の低周波治療器は管理医療機器として認証を受けて販売されており、使用目的には肩こりをやわらげること(緩解)などが含まれます。

低周波治療器は、使える時間や貼ってはいけない場所が機種ごとに決まっている機器です。買ったら最初に取扱説明書の安全上の注意を読んでおきましょう。

熱と電気の刺激を1台で切り替える温熱低周波治療器

冷えとこりが同じ日に重なる人には、熱と電気の刺激を1台で切り替えられる温熱低周波治療器も選択肢になります。温熱パッドと低周波治療器を別々にそろえずに済む機器です。

ここではオムロンの温熱低周波治療器であるHV-F312を例に、取扱説明書に書かれた使い方の決まりを紹介します。

温熱低周波治療器HV-F312では、温熱と低周波の組み合わせを3つのコースから選ぶ

HV-F312では、熱と電気の刺激の組み合わせ方が違う次のコースから選びます。

  • 15分温めたあと、15分低周波の刺激に切り替わるコース
  • 温熱と低周波の刺激を交互に繰り返すコース
  • 30分間、低周波の刺激だけを使うコース

温熱を使うコースでは、温度を「高い」と「低い」の2段階から選べます。どのコースも、始めてから30分たつと電源が自動で切れる作りです。

冷えが強い日は温めてから刺激へ移るコース、こりだけが気になる日は低周波だけのコースと、体の状態で選び分けられます。

温熱低周波治療器の温熱パッドは、熱を出す電極に粘着パッドを貼ったもの

同じ「温熱パッド」という呼び名でも、HV-F312では熱を出す電極に粘着パッドを貼ったものを指します。使い捨てカイロのような市販の温熱パッドとは別の部品です。

HV-F312の電極には専用の粘着パッドを貼る決まりがあり、市販の温熱パッドでは代わりになりません。粘着パッドは2枚とも肌に貼らないと、本体を使えません。

冷え・こり・両方が重なる日の使い分けの目安

1日の場面ごとに温熱パッドと低周波治療器を使い分けるイメージのイラスト

温熱パッドと低周波治療器は、どちらが上というものではありません。その日の体の状態に合わせて使い分けられるよう、3つの道具の違いを表にまとめました。

道具体に届けるもの使う場面の例使う時間の決まり
市販の温熱パッド熱冷えて肩や腰がこわばる日パッケージの表示どおり
低周波治療器電気の刺激奥に残るこりが気になる日機種の取扱説明書どおり
温熱低周波治療器(HV-F312)熱と電気の刺激冷えとこりが重なる日温熱は同じ場所で30分未満

使う時間の決まりは製品ごとに違うため、手元の製品の表示を優先してください。ここからは、場面ごとに温熱パッドと低周波治療器のどちらを選ぶかを説明します。

冷えて肩や腰がこわばる日は、温熱パッドで温める

朝起きて肩や腰が動かしにくい日や、冷房で背中が冷えた日は、温熱パッドで温めるほうが合います。冷えを感じる場所を先に温め、それから体を動かす順番がおすすめです。

温熱パッドを貼ったまま眠ると、熱さに気づけず低温やけどを起こす恐れがあります。使う時間は製品の表示に従いましょう。

奥に残るこりが気になる日は、低周波治療器を弱い刺激から使う

肩の奥が重い日や、腰に張りが残る日は、低周波治療器で筋肉を動かすほうが合います。強さは弱い刺激から始め、心地よいと感じる程度にとどめてください。

長い時間の使用や強い刺激は、筋肉の疲れを招いて逆効果になります。HV-F312で低周波の刺激を使う時間は、60分以内が目安です。

冷えとこりが重なる日は、温熱低周波治療器で温めてから低周波に切り替える

冷えもこりも気になる日は、温熱低周波治療器で温めてから低周波の刺激へ移る使い方が合います。1台の中で切り替わるので、パッドを貼り直す手間もかかりません。

温熱パッドと低周波治療器を別々に持っている場合も、重ねて貼らずに1つずつ使いましょう。温熱パッドを外してから低周波治療器のパッドを貼れば、2つが重なりません。

温熱パッドと低周波治療器で共通して避けたい使い方

温熱パッドと低周波治療器を使わない場面として睡眠中・飲酒後・傷のある皮膚・熱がこもる場所を示すアイコン図解

熱も電気の刺激も、使う場面を間違えると思わぬやけどや体調不良につながります。温熱パッドと低周波治療器のどちらも、次の場面では使わないでください。

  • 眠っているとき
  • お酒や睡眠薬を飲んだあと
  • 傷や湿疹がある皮膚の上
  • こたつの中や電気毛布の上など、熱がこもる場所

眠っているときや飲酒後は、熱さや刺激の強さに気づくのが遅れます。使い始める前に、この4つに当てはまらないかを確かめましょう。

温熱パッドは44℃ほどの温度でも、長く当てると低温やけどになる

低温やけどは、比較的低い温度のものに長く触れて起こるやけどです。一般に44℃が低温やけどを起こす最低温度とされ、44〜51℃では温度が高いほど短い時間で起こります。

押しつけたり熱がこもったりすると、44℃より低い温度でも低温やけどが起こる場合があります。

温熱パッドの上から手で押さえたり、タオルや毛布をかけたりしないでください。糖尿病などで温度を感じにくい人や低温やけどをしたことがある人は、温熱パッドを使う前に医師へ相談しましょう。

低周波治療器は貼ってはいけない場所と、医師に相談する人を確かめる

ペースメーカーなど体に植え込む医療機器を使っている人は、低周波治療器を使えません。医療機器が誤って動き、命に関わる恐れがあります。

低周波治療器のパッドを貼ってはいけない場所や貼り方は次のとおりです。

  • 心臓の近く
  • 首から上や頭、口の中
  • 陰部
  • 湿疹など皮膚に異常がある場所
  • 左右の足裏に同時にパッドを貼る使い方
  • 体の前後で内臓を挟むようなパッドの貼り方

次に当てはまる人は、低周波治療器を使う前に医師へ相談してください。

  • 妊娠している人や出産直後の人
  • 悪性腫瘍がある人
  • 体温が38℃以上ある人
  • 医師の治療を受けている人

当てはまるか迷うときは、低周波治療器を買う前に医師へ伝えておくと、あとで使えないと分かる事態を防げます。

温熱低周波治療器を買う前に確かめたい使用時間と手入れ

温熱低周波治療器は、本体を買ったあとも粘着パッドの交換が続く機器です。HV-F312を例に、購入前に知っておきたい決まりと費用をまとめます。

温熱低周波治療器HV-F312の温熱は、同じ場所で30分以上続けない

HV-F312で温熱を使うときは、同じ場所で30分以上続けないのが決まりです。

温熱を5分ほど使っても温かさを感じないときは、すぐに使うのをやめてください。熱いと感じたときも、すぐに温熱パッドを外してください。

手元の機種が別の製品なら、取扱説明書の安全上の注意で時間の決まりを確かめましょう。製品が変われば、決められた時間の長さも変わります。

温熱低周波治療器HV-F312の粘着パッドは水洗いせず、約30回を目安に交換する

HV-F312の温熱パッドは水洗いできません。粘着面が汚れて貼りつきにくくなったら、水を含ませた布で粘着面を湿らせて汚れを拭き取りましょう。

拭き取りで戻る粘着力は一時的で、水分を与えすぎるとかえって弱くなります。粘着パッドの交換の目安は、個人差がありますが約30回です。

交換用の粘着パッドであるHV-PAD-3は、オムロン ヘルスケアストアなどで4組8枚入りで売られています。

1組を約30回で交換すると、4組でおよそ120回分になります。本体の価格に加えて、この交換費用も見込んでおくと買ったあとに慌てません。

約30回ごとの交換費用を抑えたい人に向けて、温熱パッドの互換品の選び方を次の記事にまとめています。

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よくある質問

Q. 市販の温熱パッドと低周波治療器は、重ねて同時に使えますか?

市販の温熱パッドの上に、低周波治療器のパッドを重ねる使い方は避けてください。低周波治療器のパッドは肌に密着させて貼るもので、肌から浮くと刺激を感じにくくなります。

熱と電気の刺激を続けて使いたいなら、1台で切り替えられる温熱低周波治療器が向いています。

Q. 温熱パッドや低周波治療器を貼ったまま寝てもいいですか?

どちらも貼ったまま眠るのは避けてください。眠っていると熱さに気づけず、低温やけどを起こす恐れがあります。

低周波治療器のパッドも、寝返りで思わぬ場所に貼りつき、体調を崩す原因になることがあります。

Q. 温熱パッドと低周波治療器は、どちらから試せばよいですか?

冷えやこわばりを強く感じる日は温熱パッドから、奥に残るこりが気になる日は低周波治療器から試すと選びやすくなります。

決めきれないなら、手持ちの温熱パッドで冷えを温めてみて、それでもこりが残るかを確かめてから低周波治療器を検討しても遅くありません。

まとめ

温熱パッドと低周波治療器の違いは、体に届けるものが熱か電気の刺激かという点にあります。使い分けの要点は次のとおりです。

  • 冷えてこわばる日は、温熱パッドで温める
  • 奥に残るこりには、低周波治療器を弱い刺激から使う
  • 冷えとこりが重なる日は、温熱低周波治療器で温めてから低周波に切り替える
  • 眠るときや飲酒後、傷のある皮膚には、温熱パッドも低周波治療器も使わない
  • 温熱低周波治療器は、使用時間と粘着パッドの交換費用を買う前に確かめる

その日の体の状態に合わせて温熱パッドと低周波治療器を選べば、低温やけどや筋肉の疲れを招く使い方を避けられます。

まずは今日の肩や腰が冷え中心かこり中心かを確かめ、手元の製品の表示や取扱説明書で使う時間を見直してみてください。

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低周波治療器専門ブロガー
元工場勤務の37歳。現場作業で痛めた腰を救ってくれた低周波治療器に魅了され、専門ブログ「ビリログ」を開設。現在は大阪で2人の子供を育てる傍ら、数々のセルフケア機器を検証中。実体験に基づいた低周波治療器のレビューなどを本音でお届けします。
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