低周波治療器

足底筋膜炎のかかとの痛み、低周波治療器を足裏に貼る前の確かめ方

かかとの内側の痛みと家庭用低周波治療器のパッドを示した編集用の解説イラスト
トモ

あなたは朝ベッドから降りた一歩目で、かかとの内側がズキッと痛むことはありませんか?痛みが何日も続くと、家にある低周波治療器のパッドを足裏に貼って様子を見ようと考える人もいます。

ただし足底筋膜炎が疑われるかかとの痛みは、家庭用の電気刺激だけでは対処しきれません。自己判断で通電を続けて痛みが長引くと、体外衝撃波療法や手術を検討するほど治りにくい状態へ進む恐れがあります。

この記事では、家庭用の低周波治療器を足裏へ使う前に確かめたい点を整理しました。足裏へのパッドの貼り方、避けたい場面、整形外科へ切り替える目安を順に説明します。

いずれも日本臨床整形外科学会とオムロン ヘルスケアの公開情報をもとにまとめました。読み終えたあとは、いま自分がどの段階にいて、次に何をすればよいかを判断できます。

パッドの貼りつきが弱くなって交換を考えている人は、パッドを安く交換する方法と、種類別の互換品の選び方も参考にしてください。

かかとの痛みを低周波治療器だけで治そうとしない

足底筋膜炎は、かかとの骨から足指の付け根まで広がる足底腱膜に炎症が起きた状態です。日本臨床整形外科学会の資料によると、痛みはかかとの中央よりやや内側に出やすく、押すと痛みます。

治療の中心は、ストレッチや足底板を使う保存療法です。城下やえがき整形外科の解説では、適切な治療を行えば、多くの場合は6か月以内に症状が改善します。

ただし重い例や治療が長引く例では、1年以上かかることもあります。日本では2012年から、難治性の足底筋膜炎に体外衝撃波療法の保険が適用されていますが、まず保存療法から始めるのが順番です。

手段主な役割選ぶ人
ストレッチ・足底板足底腱膜への負担を減らす医師・理学療法士
消炎鎮痛薬・局所注射痛みを抑える医師
体外衝撃波療法難治性の例に行う医師
家庭用の低周波治療器貼った部位の痛みをやわらげる補助医師の許可を得た本人

表のとおり、原因そのものへ働きかける手段は医師の判断が要ります。家庭用の低周波治療器は足底腱膜の炎症そのものを治す装置ではありません。

電気の刺激で朝の痛みが少し楽になっても、原因が残っていれば同じ痛みが返ってきます。まず病名をはっきりさせ、そのうえで家でのケアを組み立てましょう。

朝の一歩目が痛いのは足底腱膜炎の代表的な症状

寝ている間に足底腱膜の付着部がわずかに縮み、朝立ち上がった瞬間に引き伸ばされます。この動きが一歩目の鋭い痛みの正体です。

しばらく歩くと痛みは落ち着き、長時間立ったあとや夕方にまた強くなります。痛む場所も、かかとの骨に足底腱膜が付く部分へ集まります。

この痛み方が2週間以上続くときは、低周波治療器を試す前に整形外科の診察を受けてください。よく似た痛みは腱の炎症や神経の圧迫でも起こり、家庭では区別できません。

先に病名をはっきりさせておけば、原因に合わない電気刺激を続ける遠回りを防げます。

診察を先に受けると保存療法の選択肢が広がる

整形外科では医師が足裏を押して痛む位置を確かめ、必要ならレントゲンで骨の状態を見ます。ここではっきりするのは、痛みの原因が腱膜なのか別の組織なのかという点です。

診断がつくと、次のような保存療法から、いまの症状に合うものを医師と選べます。

  • ふくらはぎと足底腱膜のストレッチ指導
  • 靴の中敷きとして使う足底板
  • 消炎鎮痛薬による痛みの手当て
  • 痛みが強いときに医師が判断する局所注射

低周波治療器は、こうした保存療法の隙間で使う補助という位置付けです。診断を受けてから使えば、家庭でのケアが的外れになりません。

足底腱膜炎に見えて実は踵骨の疲労骨折や神経障害だったとき、電気の刺激が痛みを長引かせる恐れもあります。原因を確かめてから道具を使えば、その遠回りを防げます。

低周波治療器を足裏に貼るときの基本的な位置

足裏の痛点を上下から挟むように低周波治療器のパッドを2枚貼る位置を示した図解

医師から家庭でのケアの許可を得たときや、まだ張り感の段階で試すときは、家庭用機器の基本ルールに沿って進めましょう。

低周波治療器のパッドは、痛みやこりの中心を2枚で挟む形が基本の位置です。足裏でも考え方は同じで、決めるのは痛点を挟む向きだけです。

パッドを貼る位置は次の順で決めましょう。この順で進めると、パッドが重なって刺激が1か所に集まるのも避けられます。

  • 痛む場所(多くはかかとの中央よりやや内側)を指で押して確かめる
  • その痛点を足の縦方向で挟むように、パッドを2枚並べて貼る
  • 2枚が接触しない距離まで離し、パッド同士を重ねない
  • 通電したら最弱から少しずつ強さを上げ、心地よい強さで止める

強さを上げすぎると、足裏の筋肉がピクピクと不快に跳ねます。痛みを我慢して強くせず、痛いと感じる手前で止めてください。

強くしないと効かないと考えて上げ続けると、翌日に足のだるさが残ることもあります。心地よい範囲で止めておけば、日常のケアとして毎日続けられます。

痛みの中心を2枚で挟む考え方は、こりを2枚のパッドで挟む貼り方の記事でも整理しました。

肩や腰でも使う予定があるなら、先に目を通しておくと部位ごとの使い分けが分かります。

パッドの枚数と貼り方は低周波治療器の機種で違う

低周波治療器や電気治療器によって、パッドの枚数や貼り方に違いがあります。オムロン ヘルスケアのよくある質問で型式を選べば、その機種のパッドの貼り方を確かめられます。

手元の低周波治療器の取扱説明書に、足裏へ使ってよいかどうかの記載や貼る位置の図があるときは、その指示を最優先してください。記載がない機種を自己判断で足裏へ使うのは避けましょう。

使い始める前に取扱説明書のそのページを開いておくと、家族が同じ低周波治療器を使うときも手順をそろえられます。

パッドの粘着力が落ちたまま貼ると刺激が偏る

足裏は体重がかかるうえ汗もかくため、パッドの端が浮きやすい場所です。端が浮くと電気が残った面積へ集中し、ピリピリと刺す感じが強くなります。

粘着力が戻らなくなったパッドは、低周波治療器の不調と勘違いする前に取り替えましょう。パッドの枚数も形も機種ごとに違うので、交換用のパッドは対応機種を確かめてから選びましょう。

互換パッドを扱う通販サイトであるRYNEXT+では、純正品以外の替えを系統ごとに比べられます。当サイト(ビリログ)とは別のサイトです。

RYNEXT+の互換パッドを見ると、ロングライフパッドや温熱用など、手元の機種に合う形と入数を絞り込めます。

手元の機種に合う互換パッドの種類ごとの選び方は、次の記事にまとめています。

あわせて読みたい
オムロンのロングライフパッドの粘着力が落ちたときの対処法と互換パッドの選び方
オムロンのロングライフパッドの粘着力が落ちたときの対処法と互換パッドの選び方

ほかのパッドを使っている人は、パッドの種類に合わせて次の記事を参考にしてください。

使っているパッドの種類は、本体の型番から取扱説明書で確かめられます。

足底筋膜炎の疑いがあるときに低周波治療器を使えない場面

家庭用の低周波治療器には、公式に決められた「貼ってはいけない部位」と「使ってはいけない人」があります。

足底筋膜炎の痛みでも、次のいずれかに当てはまるときは自己判断で通電せず、先に医師へ相談してください。

  • かかとや足裏に切り傷、水疱、皮膚炎、湿疹がある
  • ペースメーカーなどの体内植込型医用電気機器を使用している
  • 糖尿病などによる高度な末梢循環障害で、足の感覚が鈍い
  • 体温38度以上の発熱があり、急性の強い症状が出ている
  • 妊娠している、または出産直後である

感覚が鈍い部位に電気を流すと、熱感や痛みで気づく前に強めてしまい、皮膚障害につながる恐れがあります。

糖尿病の合併症で足の神経が弱っているときは、低周波治療器を使う判断より先に整形外科と内科へ相談してください。

低周波治療器を使ってはいけない人の一覧は、使ってはいけない人と貼ってはいけない部位の記事にまとめました。

足底以外でも使う予定があるなら、先に一度読んでおくと使えない条件を取り違えずに済みます。

低周波治療器の使い方の基本と受診に切り替える目安

朝に自宅でかかとの痛みを確かめ、2週間の経過を意識する生活場面のイラスト

ここからは、低周波治療器を実際に使うときの時間と強さの決め方、そして受診へ切り替える目安を順に見ていきます。

低周波治療器の使用時間の上限を超えると足裏の皮膚がふやける

1回の目安時間と1日の回数は、低周波治療器の機種ごとに決まっています。低周波治療器の取扱説明書で使用時間の欄を先に開いておくと、超過を防げます。

時間を重ねるほど効くわけではありません。上限を知らないまま朝晩と昼に流し続けると、足裏の皮膚がふやけて赤みが出やすくなります。

上限の範囲に収めれば、翌日に赤みや粘着跡を残さずに使い続けられます。

足裏は皮膚が厚く刺激を強く感じにくいので、時間が延びやすい部位です。終わりの時刻を決めてから始めましょう。

低周波治療器の強さは体感で決めるのが安全

強さの段階数と1段階あたりの刺激量は機種ごとに違います。同じ「10」でも別の機種では体感が変わるので、数字ではなく体感で決めましょう。

ピリッとした痛みや意図しない強いけいれんが出たら、1段階戻して、心地よい範囲まで下げましょう。翌日に足がだるいときは、次回から強さの上限をさらに下げる目安になります。

強さの決め方は強さを痛くしないで決める手順の記事でも整理しました。数字を目安にすると強くしすぎるので、先に手順を読んでおくと失敗を減らせます。

2週間試しても朝の一歩目が痛いなら家庭用ケアを止める

低周波治療器と休息、ふくらはぎと足底のストレッチを2週間続けても朝の一歩目の痛みが変わらないときは、家庭用のケアをいったん中止してください。

そのまま整形外科の診察を受けたほうが安全です。痛みを放置した期間が長いほど難治性へ進み、体外衝撃波療法や手術に踏み込む可能性が上がります。

次のいずれかに当てはまるときは、2週間を待たずにすぐ受診へ切り替えてください。

  • 使用中に痛みやしびれが強くなる
  • かかとの腫れや熱感が引かない
  • 体重をかけると激痛で歩けない
  • しびれや感覚の異常が足裏から他へ広がる

いずれも家庭用の機器で決められる範囲を越えたサインです。早めに切り替えるほど、選べる保存療法の幅が残ります。

よくある質問

Q. 冷やしながら低周波治療器を使ってよいですか?

急性の強い痛みや腫れがあるときは、冷却と安静が先です。低周波治療器は急性期の腫れが引いてから使ってください。

Q. 両足に低周波治療器のパッドを同時に貼っても大丈夫ですか?

両足へ同時に貼れるかどうかは、低周波治療器の取扱説明書に書かれています。指示のない機種でパッドの枚数を増やすと、安全設計から外れます。

Q. 土踏まずやアキレス腱にも同じパッドの貼り方でよいですか?

痛みの中心を2枚で挟む考え方は共通です。ただしアキレス腱は骨のすぐ上で皮膚が薄い部位なので、強さを最弱から慎重に上げてください。

まとめ

足底筋膜炎が疑われるかかとの痛みは、家庭用の低周波治療器だけで治す病気ではありません。整形外科で診断を受けたうえで、補助として使うのが安全な順番です。

使うときは痛点を2枚のパッドで挟むように足の縦方向へ貼りましょう。傷や感覚の異常がある場所は避け、最弱から心地よい強さで止めてください。

  • 診断を受ける前に、電気刺激だけで治そうとしない
  • パッドは痛点を足の縦方向で挟み、2枚を重ねない
  • 低周波治療器の使用時間は取扱説明書の上限を超えない
  • 2週間続けても朝の一歩目が痛いなら受診へ切り替える

この順番で進めれば、いま自分がどの段階にいるのかを判断できます。効かない電気刺激を続けて回復を遅らせる遠回りも防げます。

今日から症状と経過をメモに残しましょう。「いつから」「どのあたりが」「どんなときに」「どのくらい」の四つを書けば、受診のときにそのまま医師へ伝えられます。

受診の前後で低周波治療器を使い続ける人は、パッドを替えるときの互換品の選び方を次の記事で確かめてください。

あわせて読みたい
オムロンのロングライフパッドの粘着力が落ちたときの対処法と互換パッドの選び方
オムロンのロングライフパッドの粘着力が落ちたときの対処法と互換パッドの選び方

ほかのパッドを使っている人は、パッドの種類に合わせて次の記事を参考にしてください。

使っているパッドの種類は、本体の型番から取扱説明書で確かめられます。

参考情報

運営者
トモ
トモ
低周波治療器専門ブロガー
元工場勤務の37歳。現場作業で痛めた腰を救ってくれた低周波治療器に魅了され、専門ブログ「ビリログ」を開設。現在は大阪で2人の子供を育てる傍ら、数々のセルフケア機器を検証中。実体験に基づいた低周波治療器のレビューなどを本音でお届けします。
記事URLをコピーしました